No.14 山梨県笛吹市

進む過疎化、失われゆく原風景
山村集落を守る地方創生を

一般財団法人日本不動産研究所 甲府支所
不動産鑑定士 杉本 裕昭

 甲府盆地と富士山の間に横たわる御坂山系の中間部分、富士山の支流芦川の上流にある山里旧芦川村(笛吹市芦川町)、その最上流に上芦川集落がある。谷間を東から西に流れる芦川の北側の斜面に沿って約1キロに渡り形成される集落である。甲斐と駿河を結ぶ古道「若彦路」の要所として設けられた関所を中心に発展し、本道から分岐した急勾配の枝道に特徴的な建物が建ち並ぶ印象的な集落である。