No.29 鹿児島県日置市

関ヶ原の撤退忍ぶ「妙円寺詣り」
畏敬の念と精神を受け継ぐ

一般財団法人日本不動産研究所 鹿児島支所
不動産鑑定士 武田 信一

 「島津に暗君なし」と言われるが、幕末の島津斉彬公と並んで特に有名な君主は、戦国時代から江戸時代初期にかけて活躍した島津義弘公であろう。義弘公は、関ヶ原の戦いに西軍の一員として憲兵にて参陣し、東軍の勝利が決した後、敵陣中央突破によって撤退したことで知られる勇猛な武将であり、今年、没後400年を迎え、その遺徳が偲ばれている。