市街地価格指数は全国主要都市で選定された宅地の調査地点について、日本不動産研究所の不動産鑑定士等が価格調査を行い、指数化したものです。また、木造建築費の指数を表すため、木造建築費を調査し指数化しています。
第165回 「市街地価格指数」(2023年9月末現在)の調査結果 |
(変動率は全て2023年4月から2023年9月までの数値)
・「全国」の地価動向は、全用途平均(商業地・住宅地・工業地の平均、以下同じ。)で前期比(2023年3 月末比、以下同じ。)0.8%(前回0.7%)、前期に続き上昇となった(図表1参照)。
・用途別にみると商業地は、行動制限や入国制限が廃止されたことによる、各地の人流回復を受け店舗需要に回復がみられ、前期比0.8%(前回0.5%)と上昇が続き、上昇率も拡大した。
・住宅地は、立地条件や住環境が良好な物件に対する需要は底堅く、前期比0.7%(前回0.6%)と上昇が続き、上昇率も拡大した。
・工業地は、全国的に物流施設用地への需要は引き続き堅調で、前期比1.2%(前回1.2%)と上昇が続き、上昇率は横ばいとなった。
・三大都市圏の最高価格地は、「東京圏」で前期比2.4%(前回1.6%)、「大阪圏」で前期比1.6%(前回1.5%)、「名古屋圏」で前期比1.3%(前回1.1%)となった。三大都市圏ともに上昇が続き、上昇率も拡大傾向が続いた(図表2参照)。
・全用途平均で前期比2.3%(前回1.8%)、商業地で前期比2.3%(前回1.8%)、住宅地で前期比2.1%(前回1.8%)、工業地で前期比2.5%(前回2.4%)となり、上昇傾向が継続している。
(図表1)「全用途平均」対前回変動率の比較 |
(図表2)「三大都市圏・最高価格地」対前回変動率の比較 |
市街地価格指数は、市街地の宅地価格(商業地、住宅地、工業地、最高価格地)の推移を表すため、毎年3月末と9月末の年2回、当研究所の本社・支社・支所の不動産鑑定士等が全国主要198都市の約1,800地点の地価を鑑定評価の手法に基づき評価し指数化している。
1936年9月末に旧日本勧業銀行が開始し、今回が165回目。
第163回 「全国木造建築費指数」(2023年9月末現在)の調査結果 |
(変動率は全て2023年4月から2023年9月までの数値)
・全国の木造建築費指数は、2010 年3 月末を100 として122.2 となった。
・前期比は1.6%(前回1.7%)となり、2012 年9 月末調査から上昇が続いた。前年同期比(2022 年9 月末比)では3.3%(前回4.6%)の上昇となり、上昇の幅は縮小した。
・資材価格の上昇傾向は鈍化しているが、慢性的な人手不足による労務費の上昇、燃料費等の物価上昇が続く地域も多く、木造建築費は上昇が続いた。
(図表)「全国木造建築費指数」の推移(2010 年3 月末=100)
全国木造建築費指数は、木造建築費の推移を表すため、毎年3月末と9月末の年2 回、当研究所の不動産鑑定士等が那覇を除く都道府県庁所在46都市で木造建築費を調査し指数化している。
1938年3月末に旧日本勧業銀行が開始し、今回が163回目。
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