第21回「国際不動産価格賃料指数」(2023年10月現在)の調査結果概要を次のとおり公表いたします。
「国際不動産価格賃料指数」は、国際的な主要都市の不動産市場動向を調査するため、対象都市の調査物件について、日本不動産研究所の不動産鑑定士が評価した価格・賃料を指数化したものです。
なお、詳細な調査結果は、「国際不動産価格賃料指数/詳細調査」として有料にてご提供しておりますので、末尾のお問い合わせ先までご連絡ください。
(変動率は全て2023年4月から2023年10月までの数値)
・「大阪」ではオフィス賃貸市場の需給バランスが均衡する中、オフィス売買市場では利回りの低下傾向が続いている。「大阪」がオフィス価格上昇率ランキングで3期連続のトップとなった。
・「東京」においてもオフィスに対する投資需要は旺盛であり、利回りの低下と価格の上昇が見られる。
・「ニューヨーク」および「ロンドン」では借入コストが高水準に至っており、利回りの上昇と価格の下落が見られる。「シドニー」でも金融政策の不透明感から投資家の様子見姿勢が続いている。
・新規供給が少ない「ソウル」ではオフィス空室率が低位で推移し賃料は強含みを維持している。
・「シドニー」、「バンコク」、および「シンガポール」では好立地・高スペックのビルに対する賃貸需要が強く、オフィス賃料は上昇傾向にある。
・「上海」では経済の回復が遅れる一方で新規供給が多かったことから賃料が下落に転じた。
・「大阪」では中心部のタワーマンションを中心に素地価格の上昇や建築工事費の高騰がマンション価格に転嫁されている。マンション価格上昇率ランキングでも3期連続のトップとなった。
・「北京」や「上海」の高級住宅は希少性を背景とした投資需要によって価格が底堅く推移している。
・「ニューヨーク」では都心部に居住環境を求める実需層からの賃貸需要が強く、マンション賃料が上昇した。売買市場では成約件数と売り希望物件がともに減少しており、価格の上昇傾向が維持された。
・「ロンドン」では借入コストの上昇により実需層向けマンションの取引価格が下落している。
公表資料のダウンロードはこちら
〔調査の概要〕 国際的な主要都市の不動産市場動向を調査するため、対象都市の調査物件について、日本不動産研究所の不動産鑑定士が評価した価格・賃料を指数化したもの。 ◆対象都市 : 東京、大阪、ソウル、北京、上海、香港、台北、シンガポール、クアラルンプール、バンコク、ジャカルタ、ホーチミン、シドニー、ニューヨーク、ロンドンの15都市 ◆対象用途 : オフィス、マンション ◆物件数 : 1都市あたり6物件(オフィス3物件、マンション3物件) ◆調査内容 : 価格時点(各年4月1日、10月1日)において、対象物件の新築・新規契約を前提とした1㎡あたりの価格・賃料を評価し、指数化 |
〔お問い合わせ先〕
一般財団法人日本不動産研究所 研究部:吉野、秋山、竹内(TEL:03-3503-5335)
【WEBからのお問合せ】 https://reinet.or.jp/form/index.php?fm=contact
【転載のお申し込み】 https://www.reinet.or.jp/?page_id=193