第22回「国際不動産価格賃料指数」(2024年4月現在)の調査結果を次のとおり公表いたします(調査方法などの概要は末尾参照)。
「国際不動産価格賃料指数」は、国際的な主要都市の不動産市場動向を調査するため、対象都市の調査物件について、日本不動産研究所の不動産鑑定士が評価した価格・賃料を指数化したものです。
なお、詳細な調査結果は、「国際不動産価格賃料指数/詳細調査」として有料にてご提供しておりますので、末尾のお問い合わせ先までご連絡ください。
(変動率は全て2023年10月から2024年4月までの数値)
・ 「東京」「大阪」ではオフィス賃料が底堅さを見せる中、売買市場においても低い利回りが維持されたことから、オフィス価格が前回比横ばいとなった。
・ 「ホーチミン」では優良ビルの賃料が回復するとともに、投資機会を求める市場参加者の投資意欲も高いことから、オフィス価格の緩やかな上昇が続いている。
・ 「ロンドン」では政策金利の引き下げが視野に入る中、プライム立地におけるオフィス価格は下げ止まっているものの、その他のエリアにおいては今回も利回りの上昇に伴う価格の弱含みが継続した。
・ 「ニューヨーク」では高い借入コストが市場参加者の負担となっており、オフィスの取引は低調に留まっている。オフィス価格の変動率ランキングにおいて前回に引き続き最下位となった。
・ 「北京」「上海」ではオフィス賃貸需要が弱まっており、前回よりもオフィス賃料の下落が加速した。このうち「上海」では新規供給が継続的に行われていることもオフィス賃貸市況の下押しに寄与した。
・「東京」「大阪」は富裕層等のマンション需要が旺盛であり、マンション価格の上昇が続いている。ただし「大阪」では高額帯物件において価格の上昇ペースが前回より幾分鈍化した。
・ 「ニューヨーク」では住宅ローン金利の高止まりを背景にマンション価格の上昇が減速した。
・ 「ロンドン」では住宅購入を見送る実需層の需要により賃貸住宅の需給が引き締まっている。
・ 慢性的な住宅不足の状態にある「シドニー」ではマンション賃料が速いペースで上昇している。
公表資料のダウンロードはこちら
〔調査の概要〕 国際的な主要都市の不動産市場動向を調査するため、対象都市の調査物件について、日本不動産研究所の不動産鑑定士が評価した価格・賃料を指数化したもの。 ◆対象都市 : 東京、大阪、ソウル、北京、上海、香港、台北、シンガポール、クアラルンプール、バンコク、ジャカルタ、ホーチミン、シドニー、ニューヨーク、ロンドンの15都市 ◆対象用途 : オフィス、マンション ◆物件数 : 1都市あたり6物件(オフィス3物件、マンション3物件) ◆調査内容 : 価格時点(各年4月1日、10月1日)において、対象物件の新築・新規契約を前提とした1㎡あたりの価格・賃料を評価し、指数化 |
Copyright ⓒ
〔お問い合わせ先〕
一般財団法人 日本不動産研究所 研究部:吉野、秋山、佐藤(美)(TEL:03-3503-5335)
【WEBからのお問合せ】 https://reinet.or.jp/form/index.php?fm=contact
【転載のお申し込み】 https://www.reinet.or.jp/?page_id=193