2024/07/08 ITERとはなにか

 International Thermonuclear Experimental Reactor(国際熱核融合実験炉)の略で、重水素と三重水素が融合して1つの原子になったときに僅かな質量を失う代わりにエネルギーを生み出す状態を観測する実験炉で、現在フランスで2025年の実験開始に向けて建設が進んでいたが、部品の不具合等で、早くても2033年の完成を待つことになる。
 核融合は、地上の太陽とも言われる次世代のエネルギー技術で、1㌘の燃料で石油8㌧分相当する莫大なエネルギーが得られると言われている。ただ、核融合反応を安定させるためには、温度がセ氏1億℃を維持し続けなければならず、条件が揃わないとすぐ停止してしまう。
 この実験炉の成果と経験により、将来の発電炉の技術的見通しを得ることができる。