市街地価格指数は全国主要都市で選定された宅地の調査地点について、日本不動産研究所の不動産鑑定士等が価格調査を行い、指数化したものです。また、木造建築費の指数を表すため、木造建築費を調査し指数化しています。
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第167回 市街地価格指数（2024年9月末現在）の調査結果 |
（変動率は全て2024年4 月から2024 年9 月までの数値）
□全国の地価動向
・「全国」の地価動向は、全用途平均（商業地・住宅地・工業地の平均、以下同じ。）で前期比（2024年3 月末比、以下同じ。）1.1％（前回1.0％）、前期に続き上昇となった（図表1 参照）。
・用途別にみると商業地は、景気回復傾向やインバウンドの影響による人流増加を受け、店舗需要に回復がみられ、前期比1.0％（前回0.9％）と上昇が続き、上昇率が拡大した。
・住宅地は、立地条件や住環境が良好な物件に対する需要は底堅く、前期比0.8％（前回0.8％）と同上昇率による上昇が続いた。
・工業地は、全国的に物流施設用地への需要は引き続き堅調で、工場誘致も増勢であること等から前期比1.6％（前回1.5％）と上昇が続き、上昇率が拡大した。
□三大都市圏の地価動向（最高価格地）
・三大都市圏の最高価格地は、「東京圏」で前期比3.1％（前回2.9％）、「大阪圏」で前期比2.8％（前回2.6％）、「名古屋圏」で前期比1.4％（前回1.7％）となった。三大都市圏ともに上昇が続き、上昇率は東京圏と大阪圏で拡大傾向が続いたが、名古屋圏では縮小した（図表2 参照）。
□東京区部の地価動向
・全用途平均で前期比2.8％（前回2.4％）、商業地で前期比3.2％（前回2.6％）、住宅地で前期比2.6%（前回2.2％）、工業地で前期比2.3％（前回2.5％）となり、工業地以外は上昇率の拡大が継続し、最高価格地が前期比4.4％（前回3.9％）と大きく上昇し、都心商業地への集中が強まっている。
「市街地価格指数」の概要
市街地価格指数は、市街地の宅地価格（商業地、住宅地、工業地、最高価格地）の推移を表すため、毎年3 月末と9 月末の年2 回、当研究所の本社・支社・支所の不動産鑑定士等が全国主要198 都市の
約1,300 地点の地価を鑑定評価の手法に基づき評価し指数化している。
1936 年9 月末に旧日本勧業銀行が開始し、今回が167 回目。
| 第165回 「全国木造建築費指数」（2024年9月末現在）の調査結果 |
（変動率は全て2024年4月から2024年9月までの数値）
・全国の木造建築費指数は、2010年3月末を100として126.1となった。
・前期比は1.6％（前回1.6％）となり、2012年9月末調査から上昇が続いた。前年同期比（2023年9月末比）では3.2％（前回3.1％）の上昇となり、上昇の幅は概ね安定的に推移している。
・全般的な物価水準の上昇局面にあり、資材価格、燃料費等の上昇傾向は鈍化しているが、慢性的な人手不足による労務費や運輸コストの上昇等が反映され、木造建築費は引き続き上昇となった。
「全国木造建築費指数」の概要
全国木造建築費指数は、木造建築費の推移を表すため、毎年3月末と9月末の年2 回、当研究所の不動産鑑定士等が那覇を除く都道府県庁所在46都市で木造建築費を調査し指数化している。
1938年3月末に旧日本勧業銀行が開始し、今回が165回目。
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