特集のテーマは、『国際財務報告基準（IFRS）と国際評価基準（IVS）』としました。まず、米国の不動産鑑定業界の大物、John D. Dorchester, Jr.氏に「市場価値・公正価値と切迫事情（duress）－経済混迷期にこそ価値概念の明確化が重要に－」と題して、筆者の豊富な経験を反映した価値論が展開されています。次に、弊所参与の渡辺による「公正価値会計と評価」と題して、問題の所在、IFRS、SFAS等を踏まえた重要な点を論じています。また、判例研究、定期調査（山林素地及び山元立木価格調）を掲載しています。海外不動産として、弊所の研究チームによる「上海住宅マーケットプロジェクト」の第3回目で、「上海における居住移動と住宅取得プロセス」と題して、現地で実施したアンケート調査に基づく実証的な研究報告を掲載しています。